【セルフケア事例】腰痛とむくみが悩み。前屈の可動域が改善
今回の施術事例で紹介させてもらうのは、『腰痛+むくみ』で悩んでいるモデルさんのケースになります。
今回のセルフケア事例のビフォーアフター
今回の事例のビフォーアフターを先に紹介しておきますね。
今回は前屈での比較ですが、一目でわかるレベルで可動域が変化していますね。
今回のモデルさんはこの撮影の時に初めて僕がセルフケアを教えたので、セルフケアの経験をしてはゼロになります。そんな初心者の人でも、ここまで変化を出せるのは客観的にみてすごいと思いますよ。
多分、一般的な治療家の施術よりも圧倒的な変化です。(笑)
セルフケア事例の解説
今回のモデルさんの事前情報
セルフケアの動画を紹介する前に今回セルフケアを行う人がどんな人で症状に対してどんなケアを行っていたのかをご紹介します。
● 腰痛、朝起きた時に腰が痛い
● 足のむくみ
低周波の機械を腰に当てている
このような事前情報になります。
セルフケア動画解説の目次
まず、セルフケアを行っている様子を撮影した動画がこちらになります。簡単にですが、動画で行っている内容をテロップにしています。
今回の事例に関してのセルフケアの方法についてはセルフボディケアの教科書【基礎編】を見てくださいね。セルフケアの方法やセルフボディケアの教科書【基礎編】を見てわかることはこのページでは解説しない予定です。
それでは、今回の事例で解説する目次を紹介します。
- 検査方法の選び方
- 見立てから推測する症状に関係する歪みの深さ
- 歪みが解消すれば呼吸も深くなる
- この事例のセルフケアの評価
検査方法の選び方
僕がセルフケア・施術のどちらにおいても、最も大切にしているのが「検査」です。
検査をしないセルフケアや施術なんてものは正直怪しいです。もし、効果があっても「たまたま今回のケースにはまっただけじゃないの?」って思ってしまいます。
なので、しっかり検査をして、施術やセルフケアが有効だったのかを評価しないといけません。でも、実際に検査をしようと思うとなるとどの検査をすればいいのか迷うことも多いでしょう。
セルフケアの場合であれば「痛みや違和感」といった主観的な基準で判断して、セルフケア前よりも痛くなくなったからOK。としても問題ありません。
でも、今回の事例と解説のようなケースでは「モデルさんの痛みの主観的な判断」では、少し信用しきれないですよね。今回は前屈・背屈で検査をしていますが、どうしてこの検査方法を行ったのかを解説します。
この仕組みを知っておくと、自分でセルフケアをする時に、より原因が明確に判断できるようになります。
前後は脚、左右は腕でバランスをとる
まず、覚えておいてほしいのは「前後は脚、左右は腕でバランスをとる」ということです。
前後の動きで可動域の制限や痛みがでるケースでは、脚に原因があると推測することができます。つまり、今回の事例のような前屈や背屈で痛みがでる場合が当てはまります。
左右のバランスで痛みや可動域制限が起こるケースも紹介しておきます。
寝違えなどで首が痛いと感じた時に、上下と左右に動かしてみましょう。上下の動きではさほど痛みを感じないけど、左右に曲げた時に痛みがでるケースは腕に原因があると推測することができます。
見立てから推測する症状に関係する歪みの深さ
今回の事例の症状から見立てを推測する
今回の動画に登場したモデルさんの症状の悩みをもう一度再確認しますね。
● 腰痛、朝起きた時に腰が痛い
● 足のむくみ
今回のモデルさんの症状は2点あります。この症状からの問題点からこのような見立てができます。
- 腰痛、朝起きた時に腰が痛い:股関節に問題がある可能性が高い
- 足のむくみ(足首):足首の周りの筋肉(ふくらはぎ・脛)に問題がある可能性が高い
この見立てからいうと、腕よりも脚にある問題が大きそうと判断できますよね。でも、実際にセルフケアで体のゆがみを解消していくと、不思議なことがおきます。
原因は脚にありそうなのに、腕が原因という検査結果に
構造学的な歪みを解消する検査で「腕か脚かどちらに原因があるか調べる検査」をした時に、検査結果として、脚ではなく腕に問題があるという結果がでています。
セルフケアの教科書(基礎編)にも書いている通り、セルフケアは「生理学的な歪みの解消→構造学的な歪みの解消」を1回のセルフケアで3回程度ループさせてくださいと書いていますよね。
その結果、今回のモデルさんの場合は、3回ループをさせた結果、1回目は腕が原因。2回目は脚が原因。3回目も脚が原因。という検査結果になっています。
つまり、これからわかることは「歪みが複雑になって本当の原因が隠れている」ということになります。
このパターンだと、歪みを解消する順番として、腕→脚の順番に解消しないと症状の改善はかなり難しいということになります。
ちなみに、今回のモデルさんは3回セルフケアをループさせてました。そして、動画でもわかるように可動域の改善もあります。でも多分、症状(腰痛・むくみ)に直結する原因までたどりついていないと思います。
なので、もっとセルフケアをループをさせてより深い原因を解消していかないといけないですね。
歪みが解消すれば呼吸も深くなる
今回の事例で少し注目してほしいポイントがあります。
それは「呼吸の深さ」です。生理学的な歪みの解消をする時にタオル枕でセルフケアをしています。この時の呼吸に注目をしてください。
一応、動画でも比較したものを載せておきます。
※めちゃくちゃ拡大したので、画質が悪いですね。。。
動画で見てもわかるように、だんだんと呼吸が深くなっていますね。
このことからわかるのは呼吸の深さは歪みと反比例するということです。つまり、歪みが少なければ少ないほど呼吸が深くなり、歪みが多ければ多いほど呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなるってことは全身に血液やリンパといた循環機能の低下につながります。循環機能が下がれば、血液が運ぶ酸素や栄養も運ばれなくなります。さらに、循環が悪いと余計に歪みを増えます。
つまり、悪循環に入ってしまうってことになります。
→ 呼吸が浅くなる
→ 循環機能低下
→ さらに、歪みが起こる
→ さらに、呼吸が浅くなる
→ さらに、循環機能低下
→ さらにさらに、歪みが起こる
って感じです。
歪みが増えると自律神経のバランスも悪化
呼吸が浅くなることを違う視点で考えると、自律神経のバランスが悪いとも言えます。
自律神経には交換神経と副交感神経がありますよね。基本的にはこの自律神経は自分でコントロールできません。
でも、唯一コントロールできるのが「呼吸」です。
呼吸が浅いと交換神経が優位に、呼吸が深いと副交感神経が優位になります。つまり、呼吸が浅いということは交換神経が優位の自律神経のバランスが崩れた状態になります。
自律神経が原因の問題を聞くと、生理学的な歪みが原因に感じますがそんなことはありません。結果的に、生理学・構造学的な歪みの原因がどちらも影響しているということです。
この事例のセルフケアの評価
結果的に、このセルフケアを評価するのかを解説します。可動域の変化としてはこのページの初めにもあるように、かなり改善してると判断できます。
動画にはないですが、モデルさんに聞いても痛みもかなり改善していると言っていました。この状況からセルフケアとしてもOK。といいたいところですが、僕の考えは少し違います。
今回のセルフケアはこれでOKかもしれませんが、体の状態としてまだいい状態とはいいがたいです。この根拠としては、体をひねるときの可動域が小さいということです。
構造学的な歪みの検査をする時に、体をひねる検査をした時に左右差から、歪みのある場所を検査できますよね。
それとは少し違う視点として、体をひねった時に問題がない動きをした時でも体のひねる可動域が小さいのです。理想的には90度以上は体をひねることができるほうが理想的です。
しかし、全然そこまで体がひねることができていません。このことから、体のベースの状態の改善がまだ全然できていないので、きっと歪みはまだまだ体にあるんだろうなと判断できます。
なので、このモデルさんのケースでは、セルフケアのループをもっと繰り返して、体をひねった時に90度以上ひねれる状態になって初めて一旦セルフケアが終了。と判断できるのではないかと思っています。