ヘルニアで太ももやおしりの感覚が鈍い、冷え症になっている【解説:動きから原因を探す】
今回も質問をいただいたので解説をしていきます。今回の質問は「ヘルニア」に関しての質問になります。
質問の内容
それではいただいた質問を紹介しますね。(質問項目が省略されていたので、その部分は少し補足しています。)
15年前の椎間板ヘルニア5.L。2、3年に1回のぎっくり腰。体がとにかく硬いケアをしていること:筋膜リリース、散歩。2ヶ月経ち、ヘルニアの症状は手術せず、良くなりましたが、左太ももの感覚が鈍いのと、特にお腹とお尻周りの冷え性が半端なくひどくなってきました。ヘルニアと関係あるのか知りたいです
こちらが質問の内容になっています。
今回の解説のポイント
今回の解説のポイントを紹介します。
- ヘルニアの原因って何?
- 痛みのある動きからわかる原因
- 座骨神経痛と左太ももが鈍いとお腹・お尻の冷え性の関係
- 今回の問題を解消するには
それでは解説をしていきますね。
1、ヘルニアの原因って何?
ヘルニアの原因は「筋肉の硬さによって背骨が引っ張られること」にあります。背骨がどの程度影響されるのかは筋肉の硬さと比例していきます。
つまり、筋肉の硬さがひどくなっていければいくほど、背骨もひっぱられます。ある一定のレベルに達すると、ヘルニアという「症状」という段階になります。
ヘルニアの解決法は「筋肉をゆるめる」こと
このことから考えると、ヘルニアの解決法は原因となっている筋肉をゆるめることになります。
ヘルニアがひどくなると「手術」をする人もいますが、手術をしても原因を取り除いていないと再度痛みがでてくる可能性が高くなります。
2、痛みのある動きからわかる原因
重要なのは「どこの筋肉が原因なのか?」ということです。僕が施術をする時であれば、検査をするとわかるのですが、セルフケアや自分で治すという時には少し難易度が上がります。
その時に解決のヒントになるのが、「痛みのでる動き」です。先ほど、原因となる筋肉をゆるめることがヘルニアの痛みを解消することです、といいました。
なら、「逆」を使って原因と探すことができます。「逆」というのはは、つまり「痛みのある動作で使う筋肉」が原因であると判断できるということです。
今回の場合は痛みのある動きは
とメッセージをいただいています。つまり、この歩くときと階段を降りるときに負担のかかる筋肉がヘルニアの原因の1つである可能性が高いと言えます。
歩く時に使う筋肉
「歩く」といっても、動作に分けるとさらに細かくわけることができます。細かい動作にわけると使う筋肉も変わってくるので、「歩く」の中でもさらにどの動きの時が痛みを感じるのかを探るとより原因を追究しやすくなります。
ある時にどの画像を使っているのかを示している画像があったのでは貼っておきます。
この赤い部分が歩く動作で使う筋肉になるので、「痛みがでる瞬間の動作」と「使っている筋肉」を比べてみてください。
階段を降りるときに使う筋肉
先ほどの「歩く時に使う筋肉」と同様に「階段を降りる時に使う筋肉」も見てみましょう。
この画像から、3つの筋肉が使われていることがわかります。つまり、先ほどの「歩く時」と総合的に考えると「脚」が原因があるのは確実であると判断できます。
もう少し筋肉については、可能性しては
- 歩くときと階段を降りる時に共通して使う筋肉が原因
- 歩くときに使う筋肉、階段を降りる時に使う筋肉、2か所に原因がある
のどちらかの可能性が考えることができます。ですが、当てはまる可能性のある筋肉をすべてケアしていけば症状の改善は見込めるのではないかと思います。
メッセージにはなかったけど見ておくべき点
最後にメッセージにはなかったですが、見ておくべき点を解説します。
それは「左右のどちらか」という点です。きっと右脚を使う時か、左脚を使う時かで痛みが出たりでなかったりします。痛みが出ないということはなくても、痛みの感じ方に差がでることもあります。
このことからわかるのは、「痛みが強い脚」の方がよりヘルニアの痛みを引き起こしている原因の筋肉であるとわかります。
3、座骨神経痛と左太ももが鈍いとお腹・お尻の冷え性の関係
相談では
- お尻の付け根〜外側太腿〜ふくらはぎまで坐骨神経痛の痛み
- 左太ももの感覚が鈍いのと、特にお腹とお尻周りの冷え性
の問題についても触れらています。これらについて1つずつもう少し細かくみていきましょう。
お尻の付け根〜外側太腿〜ふくらはぎまで坐骨神経痛の痛み
座骨神経痛っていうのは簡単にいうと、座骨神経が圧迫されて、その神経支配領域に異常がでるってことですね。
つまり、今回の相談内容に当てはめるのであれば、「お尻の付け根・外側太腿・ふくらはぎ」を支配している神経が圧迫されて異常を起こしているということです。
こういう神経痛の時に役立つのが「デルマトーム」です。デルマトームを見ると、どの神経がどの領域を支配しているのかがわかります。
上の図がデルマトームになります。ちょっと気持ち悪い図ですね。。。
ではでは、このデルマトームと今回の相談を比べてみましょう。相談内容では「お尻の付け根・外側太腿・ふくらはぎ」と言われていたので、図で見ると「L5・S1」と書いている範囲に該当します。
つまり、L5とS1はそれぞれ「腰椎5番」と「仙椎1番」になるので、そこの神経が圧迫されていることが原因であると考えることができますね。
相談内容でL4、L5の椎間板ヘルニアって書いているので、おそらくヘルニアがこの座骨神経痛の原因になっているのではないかと考えることができます。
左太ももが鈍い
これは考えられる可能性としては2つあります。
- 神経の問題
- 強い歪みがあって血流が悪い
1つ目の神経の問題というのは座骨神経痛と同様に神経が圧迫されていることで、感覚が鈍くなっているパターン。
2つ目の強い歪みがあって血流が悪いっていうのは、「正座をして脚がしびれた」をイメージしてもらうと理解しやすいと思います。
正座をして脚がしびれたとします。しれびた時から正常に戻るまでの流れは
脚の感覚がない→脚に痺れがでる→正常になる
って流れです。つまり血流が悪くなると、これの逆パターンが起こります。
血流が悪い→痺れがでる→感覚がなくなる
この痺れの状態であるとも判断できます。血流が悪い=強い歪みがあるという可能性もあります。
お腹・お尻の冷え性の関係
今回の相談内容を総合的に見てみると『脚』に原因があるのは確実ですね。あ、腕の硬さもあるかもしれませんよ、あくまで症状に影響する影響度として「脚」が大きいってことです。
冷え性についても「歪み」が関係します。冷え性というと多いのは「足首」とか「ふくらばぎ」ですね。他にも冷え性ではないですが、「膝に水がたまる」なんて人もいます。これらは同じ状況でどちらも「循環が悪い」という状態になっています。
症状がおこある場所の違いで「冷え性」「膝に水がたまる」と分けられているだけです。「ぎっくり腰」と「あしがつる」と「首の寝違え」も同じ状況で名前が違うパターンのやつですね。
解決策としては、「循環が悪い」=「歪みがある」なので歪みを解消すればいいのです。きっとお尻やお腹の筋肉をマッサージすれば症状は軽減します。
ですが、ここでちょっと問題が起こります。それが「お尻やお腹の歪み」の原因は何?ってことです。先ほども言ったように今回の相談を聞いていると、「脚」に原因があることは確実です。なので、脚のどこかの筋肉がお尻やお腹の歪みに影響している可能性はかなり高いです。
今回の問題を解消するには
今回の相談を総合的にまとめておきます。特に、「ヘルニア」「太ももの鈍さ」「おしり・お腹の冷え性」の関係に注目して。
太腿の鈍さ:歪みがある or 神経問題
お尻・お腹の冷え:お尻・お腹の筋肉の歪み ←脚の筋肉が原因の可能性大【 まとめ 】
脚の問題を解消する → ヘルニアとお尻・お腹の冷え性解消
全体相談のまとめとしてはこんな感じになります。今回の相談では特に太ももの硬さが影響しているように感じますので、相談者の仕事では「重いモノを持つ動作」が多いのかなーなんて思います。
セルフケアの方法
セルフケアの方法については『セルフケアの教科書』のケアをしてらもえれば解消できると思います。セルフケアのやり方はここでは省略しますが、高い確率で「太もも」で陽性の反応がでてきます。
さらに、相談内容の中で「身体が硬い」とありましたので、かなり歪みが多い状態であると言えます。歪みが多くなると筋肉の問題だけでなく、内臓とも影響して重めの病気にもなったりするので、早めのケアが必須になってきますね。
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