昼寝の習慣がないと死亡率が37%増加する
睡眠に関する研修でビックリする内容の研究結果を見つけてしまった
なんと、昼寝をやめたら死亡率が37%も増加するという研究結果です。

え、昼寝する習慣とかもともとないんだけど、、、
昼寝ってした方がいいの?
きっとこんな風に思ってる人の方が多いと思うので、どんな調査だったのか、なんで昼寝が必要なのかを解説しますね!
ちなみに、今回の参考にするのはこちらの本です。
昼寝をやめると死亡率が37%アップってどんな調査?
記事の冒頭にあった、昼寝を辞めると死亡率が37%アップするという調査の内容をまずもっと詳しく書きますね。
【調査内容】
ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームの行った研究です。調査の対象は2万3000人以上のギリシャ人の男女です。年齢は20~83歳で6年間の調査機関になります。
この調査では、心血管機能に着目して行われました。
【調査結果】
調査開始時点では、心臓に欠陥や既往歴のある人はいませんでした。でも、調査を行った6年間で心臓病による死亡リスクが、シエスタ(ギリシャ地域の昼寝の習慣)を維持した人と比べて37%も上昇しました。
さらに、より影響を受けた人は働く男性で死亡リスクが60%以上も上昇したのです。
この調査結果からわかることはか明らかで昼寝の習慣をやめてしまうと寿命が短くなるということです。
このシエスタと呼ばれる昼寝の習慣はイカリア島には文化として残っており、この地域の男性はアメリカ人の男性に比べて90歳まで生きる確率が4倍もあることわかっています。
シエスタ(西: siesta)は、昼休憩(13:00 – 16:00が目安)を指す言葉である。本来、siesta という言葉は、ラテン語の hora sexta(第六時)における sexta を由来とする。すなわち日の出を基準として「第6時」(日の出から6時間後)、つまり、おおよそ正午辺りの時間帯の意味である。ポルトガル語では、同語源の語で sesta(セスタ)と呼ばれる。
siesta は単なる昼寝を意味するものではなく、長い昼休みに何をしてもよいということである。つまり、起きていてもsiesta である。
人はもともと昼寝をするのが普通だった
今の僕たちの生活の当たり前の生活だと、『昼間に活動して、夜に眠る』という生活リズムです。
でも、この生活リズムこそが人間の歴史的にみると不自然な生活リズムだという可能性がでてきているのです。実際に、研究にもあるように身体にとっては昼寝をする習慣がある生活リズムの方が寿命が長くなっている事実を考えるとその可能性は高いと予想できます。
睡眠のスタイルは 単相睡眠・二相睡眠・多相睡眠 にわけることができます。それぞれ解説しますね。
- 単相睡眠:1日1回だけの睡眠。つまり、今の僕たちのような睡眠リズムです。
- 二相睡眠:1日に2回睡眠をとるスタイルです。例としては夜の睡眠と、短時間の昼寝をするというスタイル
- 多層睡眠:1日に何回も睡眠をとるスタイルです。
こんな感じで睡眠のスタイルは生き物によって違います。
昔ながらの先住民は二相睡眠の文化が残っている
ちなみに、昔の生活に近い部族の睡眠スタイルはどうなっているのか?
ケニアのガブラ族やカラハリ砂漠のサン人といった狩猟採集民は単相睡眠ではなく、二相睡眠の文化だったのです。他にも、タンザニアのハッザ族やナンビアのサン人といった狩猟採取民は夏には二相睡眠、冬の涼しい時期は単相睡眠になるようです。
昼寝を取り入れる企業も増えてきている
工業化が進み二相睡眠から単相睡眠になることで、実は体にとって最適な睡眠がとれていないことが研究で明らかになってきていることでアメリカでは昼寝の習慣を取り入れる企業も増えています。
NikeやUberやGoogleといった最先端の企業が昼寝ができる環境を整えています。
ちなみに、アメリカ企業全体で睡眠不足によって年間で$63Bドル(630億円)相当のの生産性低下に影響していると報告されているほどなので、睡眠不足による影響はかなり大きいと言えますね。